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Visualizzazione dei post da maggio, 2016

イニョプの道

放送途中ですがちょっとメモ JTBC 制作(2014/12〜2015/3) 原題: 하녀들 (下女たち)(英語の題:Maids [え?]) NHK BS での 奇皇后 以来の韓国ドラマ( 日本語Wikipedia ) 演出:조현탁(Cho Hyeontak) 第一話はディズニー映画ばりの演出、カメラワークで気合いが入っていました。 両班の家の中を下働きの人びとの生活も含め、彩り豊かに活き活きと描写していたということですね。 お話としては、主人公の父が陰謀により処刑され、家もお取り潰しになって、主人公は奴婢階級である下女になってしまうという展開になります(第三&四話)。 このドラマを見ていて思うのは、いい意味で描写がリアルなのかどうか混乱するということです。時代劇なんだけれど、どこか時代劇っぽさがない。極度に階級社会のはずなんだけれど、登場人物はそれを無視して「活き活き」と振舞っている。でも昔の話だからといって登場人物が時代劇のステレオタイプに沿って動くことを期待するのは、こちらの先入見で、ひょっとしたらこのドラマのほうがリアルなんじゃないかと考えて混乱するわけです。(台詞や演出も微妙に現代劇っぽさとのバランスをとっている気がします。)いろんな演出とか俳優さんのお芝居とかも含め、ここらへんは計算づくで作られているようで、気持ちがよいです。下女たちの「制服」も綺麗で、撮影や演出のせいか、登場人物も「近く」にいるように感じられます。

人類最悪にして最後の発明

James Barrat の「人工知能ー人類最悪にして最後の発明」( Our Final Invention [2013])(ダイヤモンド社・水谷淳訳 [2015])を読みました。 Barrat氏はドキュメンタリーフィルム製作者で、この本では AIが人類の生存にもたらすリスクについて書いています。 この本で主張されていることは、知的能力において人間を超える人工知能(ASI: Artificial Super Intelligence)が実現して、自らを改良しはじめると、その能力が爆発的に増大する「知能爆発」が起き、人間の理解を超えた人工知能は人類を滅亡させてしまうだろうということです。 ASIが人類滅亡の原因となる理由 ASI が人類を滅ぼしてしまうであろう理由は、概ね次のようなものです。ASI には、元々何らかの(チェスに勝つとかゼムクリップを製造するとかの)目標が与えられているのですが、その目標を達成するために、人類を滅ぼしてしまうような手段(例えば人類世界のすべての資源を独占したり、 ナノボットを暴走 させたりする)を(正しいあるいは誤った推論により)選択してしまう可能性があるということです。 推論により人類を滅ぼしてしまうような手段を選んだとしても、それを実行できなければ何の問題もないわけですが、ASI は、ひとたび目標や手段としてのサブゴールを設定すると、それを実現するためにハッキングを含むありとあらゆる手段を取ると想定されます。ASIは人間より知能が高いので、ハッキング戦では ASI が勝利し、人類の滅亡が確定するわけです。 Barrat氏が取材した研究者たち 著者は多くの研究者に取材をしています。そこからは論文や Wikipedia の記事などから窺い知ることのできない研究者の人となりを知ることができます。人工知能研究者は、結局のところ自分の研究を正当化してしまうのですが、著者はその点にするどく切り込んでいます。 Irving John Good : 2009年に亡くなった数学者で、" Speculations Concerning the First Ultraintelligent Machine " (1965) という論文の中で「知能爆発」という用語を導入しています。論文の中で Good は「人類の