マケドニア語・ブルガリア語同時学習その5(名詞の性と数、後置冠詞形)

目次

名詞の性

マケドニア語・ブルガリア語の名詞には他のスラブ語と同様、男性、女性、中性の区分があります。セルビア・クロアチア語を含めて、語末の形による性別のおおまかな見分け方は次のとおりです(もちろん例外もあります)。
  • 男性:子音で終わる。
  • 女性:-a で終わる。
  • 中性:-o/-e で終わる。

複数形

複数形の作り方は名詞の性によって異なります。上記の典型的な語末の場合、次のようになります(例外はいろいろあるようです)。
マケドニア語ブルガリア語クロアチア語
男性+i
(単音節語の場合 +ovi)
+i
(単音節語の場合 +ove)
+i
女性-a ⇒ -i-a ⇒ -i -a ⇒ -e
中性-o を -a に変える
-e を -iɲa に変える
-o を -a に変える
-e を -ta に変える
-o/e を -a に変える

後置冠詞形

マケドニア語ブルガリア語では、定冠詞(セルビア・クロアチア語を含めて一般的にスラブ語には冠詞はない)の代わりに名詞の後に接尾辞がつきます。典型的な場合では次のようになります。
数・性マケドニア語ブルガリア語
単数男性
(子音で終わる)
+ot主語+ɐt
主語以外+a
単数女性&
aで終わる名詞
+ta+ta
単数中性その他+to+to
複数男性&女性 (-i) +te+te
複数中性+ta+ta
(ブルガリア語にない?)マケドニア語の特徴として、後置冠詞に「こそあ」の区別があることが挙げられます。上記の t を含む形は「こそあ」の「その」に対応し、「この」であれば t が v に、「あの」であれば t が n に変わります。

なお、形容詞にも後置冠詞形があり、名詞に形容詞がかかっているときは形容詞の方だけを後置冠詞形にするということです。

※2022-11-27 追記:マケドニア語では直接目的語を使うときは動詞の前にその目的語に対応する代名詞の短形を置かなければならないようです(pronoun reduplication -- ブルガリア語ではオプション)。

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